2010年11月26日金曜日

2010年の中国のGDP?CPI見通しを上方修正=世銀

 [北京 17日 ロイター] 世銀は17日、2010年の中国の国内総生産(GDP)伸び率見通しを昨年11月時点の8.7%から9.5%に引き上げた。
 2010年の消費者物価指数(CPI)上昇率見通しも2.0%から3.7%に引き上げ、インフレ期待と資産バブルの抑制には、金融引き締めと人民元の上昇が必要との認識を示した。
 2011年については、GDP伸び率8.7%、CPI上昇率2.8%と予想した。
 世銀は「主に世界的な状況を背景に、インフレリスクは依然として、それほど大きくないと考えられるが、インフレ期待の管理と不動産バブルのリスク抑制のため、マクロ政策スタンスは、2009年に比べ目に見える引き締めが必要だ」と指摘した。
 インフレ期待の抑制には、今年の新規融資を7兆5000億元とする目標の達成が重要だとも指摘。
 「金利を引き上げれば、引き締めの説得力が増す」との認識も示した。
 人民元については、元高を容認すれば、輸入価格の低下や需要の抑制を通じて、インフレ期待を抑えられると指摘。元高は、工業?投資主導の経済成長からサービス?消費主導の経済成長への移行にも寄与するとの見方を示した。
 世銀は「中国はいずれ、為替レートの柔軟性拡大により、米国の景気循環から独立して金融政策を決めることが可能になる。この必要性は増している」と指摘した。
 ただ、インフレ率を非常に低い水準に押し下げれば、急成長する経済に必要な価格変動が妨げられる恐れがあるとも分析。
 「例えば、中国は経済構造を調整するため、資源や公共サービスの公定価格を引き上げる必要がある。農産物価格の上昇や出稼ぎ労働者の賃上げも、地方の所得増加や、地方と都市の所得格差是正のために必要だ」としている。
 中国は、今年のインフレ率目標を3%に設定しているが、世銀は多くの新興国ではインフレ率が4─5%となっても、大きな問題にはならないとの見方を示した。

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引用元:石材販売、石材情報の専門サイト

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